GUIDE

音声ガイド

音声ガイドナビゲーターは岩田剛典さん!ナレーションは坂本真綾さん!

2025年3月6日に36歳を迎える、まさに36(ミロ)にぴったりなアーティストの岩田剛典さんが、音声ガイドナビゲーターに就任!ミロの芸術をめぐる旅へ皆さまをご案内します。

岩田剛典 写真

コメント

この度、ミロ展の音声ガイドナビゲーターを務めさせていただくことになりました。僕自身、アートに幼い頃から触れてくることが多い人生でしたのでとても嬉しいお話しをいただけました。ミロの初期から晩年までを辿る今回のミロ展。たくさんの魅力が皆さまに伝わるよう、心を込めて務めさせていただきます。

岩田剛典(EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS)

2010年、三代目 J SOUL BROTHERSとしてデビュー。
2021年には、ソロアーティストとして歌手デビュー。

俳優としては、映画「植物図鑑」で映画初主演を務め、『第41回 報知映画賞』 新人賞、『第40回日本アカデミー賞』 新人賞俳優・話題賞、『第26回日本映画批評家大賞』新人男優賞を受賞。18年に初単独主演映画「去年の冬、きみと別れ」他で『第31回 日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞』石原裕次郎新人賞を受賞。
近年の出演作としては、フジテレビ「あなたがしてくれなくても」(23)、Netflix「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う」(23)、NHK連続テレビ小説「虎に翼」(24)、TBS日曜劇場「アンチヒーロ」(24)、映画「聖☆おにいさん」(24)など。
25年、テレビ朝日系列ABC 1月期日曜連続ドラマ「フォレスト」ではW主演を務める。

アーティストとしては、2021年に1stシングル「korekara」でソロアーティストデビュー。
2022年、1stアルバム「The Chocolate Box」をリリース、初の単独ホールツアーを開催。
2024年、2ndアルバム「ARTLESS」リリースを皮切りに、自身初となる単独アリーナーツアー「Takanori Iwata LIVE TOUR2024 “ARTLESS”」を開催。

俳優業、CM出演、ソロアーティスト活動等、各方面で活動中。

音声ガイド 収録後インタビュー

音声ガイドの収録を終えた岩田剛典さんに、
お話をうかがいました。

――収録を終えて。

表面的にではありますがミロの半生を知ることができて、読みながら学べる収録だったと思います。

――ミロの作品に対する印象はどのようなものですか?

活動初期の精密なタッチから、ピカソと出会って影響されたであろう画風に変わって、〈星座〉のような詩情と色彩の画風、晩年にはよりシンプルな画風に変わっていく……。そんな様子から、長い生涯のなかでミロの身の回りの環境が変わったことが伺えました。
亡くなってから評価される画家も多い中で、はじめはスペイン国外からですが、ミロは存命中に評価されたそうですね。そうした背景もあってか、彼の作品は、次第に大きく、自由に、時にはこのブロンズのようにくすっと笑えるような余裕も。評価されたからこそ作品もどんどん意欲的になっていくように思いました。

――ガイドで紹介した中で気になる作品を教えてください。

最初の《自画像》(パリ・国立ピカソ美術館)ですね。一生懸命描きこんでいて、世間に評価される前のミロの絵に対するひたむきな思いが伝わってきます。あとは《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》(フィラデルフィア美術館)。色みがいいですよね。ぱっと目に入る。今回の展覧会のポスターに使われた理由がわかります。〈星座〉シリーズが意外と小さいことにも驚きました。星座というと大画面を想像しますが、実際には38センチ。キャンバスではなく紙に描かれているんですね。実際の作品を楽しみにしています。

――ミロ展を訪れる方々へメッセージをお願いします。

ミロの作品をこれだけの点数国内で見られる展覧会はなかなかありません。また、音声ガイドを通してしっかりと彼のバックボーンをお伝えできるような展示になったと思います。ミロという人の生涯を、彼の作品と照らし合わせながらお伝えできる場所になったらいいなと思います。

――岩田さんご自身でも作品を創作されるそうですが、影響を受けたアーティストはいますか。

小さい頃から親の影響もあって美術館には頻繁に行っていました。そうしたこともあって、自然と昔から絵を描くことが好きになりました。

――最近だとどこの展覧会へ行かれましたか。

伝統的な西洋美術の展覧会や美術館だけでなく、MoMA(ニューヨーク近代美術館)など現代美術などもみてきましたし、個展ではバスキア、ダリ、ミロ、ピカソ、ゴッホなど。最近だとモネをみました。

――岩田さんご自身が創作する際、どのような思いで制作されていますか。

最近は一つモチーフを決めて描いています。一枚だけミロのような作品を制作したことがありますが、本当に真似しただけに感じてしまって辞めてしまいました。ミロは奇才ですね。彼の頭の中がどうなっているのか気になります。
現代になってくると、技術や画法、色使いも出尽くしているように思うんです。何をやっても「○○っぽいよね」と。絵を描くときにどこか他人の真似をしていると思ってしまうことがありますが、いま巨匠と言われるような当時の人たちは、どうやってそういう思いを払拭していたのか気になります。
でも、私自身もアートをこれからも描き続けたいです。ミロのように晩年まで。

ナレーションは声優の坂本真綾さんがつとめます。

坂本真綾 写真

坂本 真綾

東京都出身。8歳より子役として活躍。歌手、声優、女優、作詞、エッセイ執筆、ラジオパーソナリティなど、多方面で活動。報道特集やドキュメンタリー、プラネタリウム番組ほかナレーションも多数。女優ナタリー・ポートマンの日本語吹替え、海外ドラマ「マキシマ オランダ・プリンセス物語」マキシマ、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」アリセント・ハイタワー、「三体」ジン・チェン、「NCIS:シドニー」ミシェル・マッキー、アニメ「チ。―地球の運動について―」ラファウ、「鬼滅の刃」珠世、「黒執事」シエル・ファントムハイヴ、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」真希波・マリ・イラストリアス、「攻殻機動隊 新劇場版」草薙素子ほか。

坂本 真綾さん収録後インタビュー

※展覧会開幕前の時点でのインタビューです

――収録を終えて。

ガイドさんが隣にいて自分だけに説明してくれるような、耳元で話しかけるようなイメージで読んでみました。原稿を読んでいても興味深く、初めて知ったことがたくさんあり、とても楽しかったです。

――収録の際に気を付けたポイントはありますか。

今回は岩田さんのナレーションが軸で、私は内容をサポートするような立ち位置なのかなと思ったので、読み方にも気をつけました。普段聞き慣れない単語も多いので、聞いている方が意味を理解しながら聞いていただけるように、自分自身がしっかり理解してから、ゆっくり説明するように読むようにしました。

――ミロへの印象や見てみたい作品はありますか?

教科書に載る歴史上の人物のように思っていましたが、ミロが90歳まで活動されていて、私が産まれたときにもまだご存命だったと知り、とても身近な存在に思えたことが発見でした。
ミロという人物や作品がどの時代に描かれたのかということは詳しく知りませんでしたが、もともと作品を見かけた際には「好きなタッチの絵だな」と思うことが多い画家でした。ミロに対しては、カラフルで明るく、モダンでビビットな色合い、というイメージがあったので、《花火Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ》のような黒がメインの三連画のような作品は、とても意外でした。大きさや筆致など、集中力や気迫が伝わってきそうで、これから会場で実際に見てみたいです。

――スペイン・バルセロナへ訪れたことがあると伺いました。

2回訪れたことがあります。ガイドブックも持たないで、一人旅で訪れたのが最初です。その数年後、新婚旅行で訪れました。2回ともそれぞれ違う美術館に行ったり、サグラダ・ファミリアには2回とも行って「ちょっとできてきてる!」と思ったり。明るくてカラッとしていて、街中がエネルギッシュで、太陽の光からして違うような印象を受けました。この街で暮らしている人の目から見た光や空は、日本のそれとはまた全然違うのだろうと思います。だからこそ、(日本とスペインでは)これまで全く異なる芸術が育(はぐく)まれてきて、でもあるところでそれぞれのリスペクトが重なって影響を与え合うというのは、違うからこそ互いに新鮮に思える何かがあるのかなと思いましたね。

――今回、ナレーションのなかでいくつかミロの言葉がありました。気になるものはありましたか。

岩田さんのナレーションの部分に「3000年後に私の絵を見た人が、私が絵画だけでなく、人間の精神を解放する手助けもしたことを、理解してくれればと思う。」というミロの言葉があります。音楽やほかの芸術でもそうだと思うのですが、そのときの流行りや時代の空気感というものはあると思います。それでも作品は、「3000年後の世界」の人たちにも届けられるタイムカプセルのようなもので、この先も残るもの。3000年後の人が「素敵だな」「共感する」と思えるような、時間を飛び越えて誰かと繋がることができるのが作品を残すことの面白さだなと思いました。私自身も歌や詩を書く仕事をしながら、今ここに生きている人だけではなく、未来の全く知らない国や時代の人と会話できるかもしれないというロマンをとても感じます。きっとミロもそういうロマンを感じていたのではないでしょうか。だからこそ政治への意見や自分の評価に対する疑問を常に持っていて、今どう見られるかということよりも、ずっと先を見ながら自分自身を表現していたのだと思いますし、そうしたところがすごいなと思います。

――ミロ展を訪れる方々へメッセージをお願いします。

私自身、実際にミロ展の会場を訪れて作品の実物を見る日が楽しみです。美術が好きな方はもちろん、普段あまり美術館に行かれない方や、美術館を緊張する場所や特別な場所のように思っている方にこそ、ミロ展を観てほしいです。訪れた方が「なるほど」「自分はどう思うかな」「そういう意味だったんだ」というように、一つ一つ咀嚼しながら絵画との出会いを楽しめるようにお手伝いするのが音声ガイドの役割だと思います。美術が好きな方も、普段あまり美術館に行かれない方も、みなさんに音声ガイドとともにミロ展を楽しんでほしいです。

音声ガイド概要

音声ガイドは、【会場レンタル】/【アプリ配信】でご提供します。

音声ガイドサンプル試聴

会場レンタル版

展覧会会場入口にて、専用ガイド機を気軽にレンタル!
収録時間:約35分
貸出料金:お一人様1台650円(税込)

アプリ配信版(iOS/Android)「聴く美術」

販売価格:700円(税込)
配信期間:2025年3月1日〜7月6日

  • 配信期間中に限り回数制限なし。会場外で視聴可能。